ハンターハンター完全ガイド:念能力から最新章まで『H×H』のすべて

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壮大な冒険と奥深い能力バトル!『HUNTER×HUNTER』の魅力を徹底解説

冨樫義博氏による不朽の名作『HUNTER×HUNTER(ハンター×ハンター)』。1998年の連載開始以来、多くのファンを魅了し続けているこの作品は、少年漫画の枠を超えた奥深い世界観と複雑な設定、そして魅力的なキャラクターたちが織りなす壮大な物語が特徴です。

2022年7月時点でシリーズ累計発行部数は8400万部を突破し、その人気は衰えることを知りません。今回は、そんな『H×H』の作品概要から主要キャラクター、そして物語の核となる「念能力」や各エピソードのあらすじまで、その魅力を余すことなくご紹介します!

 

『HUNTER×HUNTER』とは?

『HUNTER×HUNTER』は、『週刊少年ジャンプ』で連載されている日本の漫画作品です。ジャンルは少年漫画、バトルアクションを主軸に、SF漫画、ハイ・ファンタジー、ダーク・ファンタジーといった幅広い要素を含んでいます。

物語は、主人公である少年ゴン=フリークスが、まだ見ぬ父親であり偉大なハンターであるジンと出会うため、自身もプロのハンターとなり、仲間たちとの絆を深めながら成長していく冒険活劇です。作者の冨樫義博氏自身が「主人公を殺すつもりで描いている」と語るほど、容赦ない展開や過激な描写も特徴で、特に「キメラ=アント編」はその最たる例と言えるでしょう。

主要登場人物:個性的で魅力あふれるハンターたち

『HUNTER×HUNTER』の物語を彩る、個性豊かな主要キャラクターたちをご紹介します。

  • ゴン=フリークス
    • 純粋で一途な性格の主人公。第287期ハンター試験に合格し、プロハンターとなります。
    • 強化系能力者で、必殺技は「ジャジャン拳」。
  • キルア=ゾルディック
    • ゴンの親友であり、暗殺を生業とするゾルディック家出身。ハンター試験でゴンと出会い、唯一無二の友人となります。
    • 変化系能力者で、オーラを電気に変える能力を持ちます。
  • クラピカ
    • 感情が高ぶると眼が緋色に変わる「クルタ族」の生き残り。
    • 一族を滅ぼした盗賊集団「幻影旅団」への復讐を誓い、ハンターとなります。
    • 具現化系能力者で、右手の5指の具現化鎖に特殊な能力があります。
    • 緋の眼発動時は特質系に変化し、全系統の能力を100%引き出せる「絶対時間(エンペラータイム)」を使用できます。
  • レオリオ=パラディナイト
    • 医師を目指しており、そのためにプロハンターの優遇資格を欲してハンターとなります。
    • 放出系能力者で、遠隔攻撃や医療を視野に入れた念技術を持ちます。
  • ヒソカ=モロウ
    • 戦闘狂の奇術師。強者との戦いを生きがいとし、気まぐれに人を殺傷する危険人物です。
    • 変化系能力者で、「伸縮自在の愛(バンジーガム)」と「薄っぺらな嘘(ドッキリテクスチャー)」の2つの能力を持ち、騙しに長けています。

 

奥深き能力バトル「念能力」の概念

『HUNTER×HUNTER』の戦闘を特徴づけるのが、生物が持つ生命エネルギー「オーラ」を自在に操る技術「念能力」です。念能力者はオーラをコントロールすることで、身体能力を飛躍的に向上させ、超人的な能力を発揮します。

念能力の基本「四大行」

念能力を会得するには、オーラが流れ出る「精孔」を開き、オーラを制御する訓練が必要です。その基本となる修行が「四大行」と呼ばれています。

  • 纏(テン):オーラが拡散しないよう体の周囲に留める技術。体を頑丈にし、若さを保つ効果があります。
  • 絶(ゼツ):全身の精孔を閉じ、オーラの発散を絶つ技術。気配を消したり、疲労回復を早めたりする際に用いられます。
  • 練(レン):体内でオーラを練り、精孔を一気に開き、通常以上にオーラを生み出す技術。防御力を高めます。
  • 発(ハツ):自分のオーラを自在に操る技術。念能力の集大成であり、必殺技を生み出します。

これらの四大行を応用した技術として、「周(シュウ)」「隠(イン)」「凝(ギョウ)」「堅(ケン)」「円(エン)」「硬(コウ)」「流(リュウ)」など、多様な技術が存在します。

念能力の6つの系統

念能力はオーラの使われ方によって、以下の6つの系統に分類されます。

  1. 強化系:モノの持つ働きや力を高める能力。主に自身の身体や武器を強化します。
  2. 放出系:体から離したオーラを維持する技術に長けます。念弾を発射したり、瞬間移動したりする能力があります。
  3. 変化系:自分のオーラの性質や形状を変える能力。オーラにゴムや電気のような性質を付与できます。
  4. 操作系:物質や生物を操る能力。他人の肉体や思考、道具などを操作します。
  5. 具現化系:オーラを物質化する能力。具現化した物は非念使いにも視認・接触可能です。
  6. 特質系:他の5系統に分類できない特殊な能力。血統や特殊な生い立ちによって発現し、稀少性が高いとされています。

これらの系統には相性があり、自身の系統と相性の良い系統は高いレベルで身に着けられますが、遠い系統ほど不得手になります。さらに、「制約と誓約」を設けることで、念能力の威力や性能を飛躍的に向上させることができますが、その分、破った際のリスクも大きくなるという、緻密な設定がされています。

 

物語のあらすじと各編の見どころ

ゴンが父親を探す目的から始まる『HUNTER×HUNTER』の物語は、様々な冒険と試練を通じて深く展開していきます。主要な物語の編を簡単にご紹介します。

  1. ハンター試験編:ゴンがプロハンターになるための過酷な試験に挑み、生涯の仲間となるキルア、クラピカ、レオリオと出会う、物語の導入部。
  2. ゾルディック家編:キルアの故郷である暗殺一家「ゾルディック家」にゴンたちが向かい、家族の複雑な関係が描かれます。
  3. 天空闘技場編:ゴンとキルアが念能力の基礎を習得し、強敵との実戦を通じて成長していく格闘編。
  4. くじら島への里帰り:ゴンが故郷に戻り、父親ジンが残したハンター専用のゲーム「グリードアイランド(G.I)」の存在を知ります。
  5. ヨークシン編(幻影旅団編):クラピカが宿敵「幻影旅団」に復讐を誓い、ゴンたちも巻き込まれる壮絶な群像劇。マフィアやゾルディック家も絡み、多くのキャラクターの思惑が交錯します。
  6. グリードアイランド(G.I)編:ゴンとキルアがジンが作ったゲーム「G.I」に挑戦し、ビスケの指導のもと念能力を磨きます。幻影旅団も登場し、除念師を求めてゲームに潜入します。
  7. キメラ=アント編:人類を脅かす「キメラ=アント」との壮絶な戦いを描く、物語のハイライトの一つ。ゴンの「ゴンさん」化や、キメラ=アントの王メルエムと盲目の少女コムギの関係が大きな見どころです。
  8. 会長選挙・アルカ編:キメラ=アントとの戦いで瀕死となったゴンを救うため、キルアがゾルディック家の「アルカ=ゾルディック」とその憑依物「ナニカ」の力に頼る物語。ハンター協会の次期会長選挙も描かれ、レオリオの活躍も見られます。
  9. 暗黒大陸・王位継承編:物語の舞台が人類未踏の「暗黒大陸」へ。カキン帝国による暗黒大陸への進出、そして14人の王子たちによる血塗られた王位継承戦が始まります。クラピカがこの継承戦に深く関わり、幻影旅団やヒソカも再登場するなど、複数の物語が並行して進行する複雑な展開が魅力です。

『HUNTER×HUNTER』の世界設定と「ハンター」という職業

『HUNTER×HUNTER』の世界は、一部オートメーション化が遅れているものの、都市機能や電子機器、ネットワークは高度に発展しています。人間以外の知的生命体「魔獣」も存在し、人間と共存するケースも見られます。

この世界において、「ハンター」とは、怪物・財宝・賞金首・美食・遺跡・幻獣など、稀少な事物を追求する専門職です。プロハンターは「ハンターライセンス」を持ち、莫大な富と名声、各種交通機関の無料利用や立ち入り禁止区域への許可など、破格の特権が与えられます。ハンター協会には「ハンター十ヶ条」が定められており、協会の運営方法やプロハンターの行動指針が規定されています。


いかがでしたでしょうか? 『HUNTER×HUNTER』は、練り込まれた設定と予測不能なストーリー展開、そして魅力的なキャラクターたちが織りなす、まさに「冒険の宝石箱」のような作品です。まだ読んだことがない方も、これを機に壮大な『HUNTER×HUNTER』の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

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